第2章 なんで私...?
「それで、ボトルに水とこの粉を入れて…
こうやって…振るの!
ドリンク作り終わったら後は…
「あ!タオル出して、選手の休憩中に一緒に渡してね」
それで、後はー…」
仕事内容は白福先輩と雀田先輩に
手取り足取り教えてもらって一日がかりで覚えた
あとは赤葦先輩から部活後の説明を聞くだけだ!
そう思いながらさっき取ったメモを
見直していると…
『(後ろからすごい視線を感じる…)』
恐る恐る振り返ると
赤葦先輩と目が合った
「ん、どうしたの?」
『へっ!?いやっ、なんでもないです!』
すぐ目を逸らしてしまった
「じゃ、後でね奈々」
「なー!なー!聞いた!?あかーしが奈々のこと
呼び捨てで呼んだぞ!?」
「マジで!?意外~」
「へ~、あの赤葦がなー」
「な~に、好きなの~?」
妖艶な、でも挑発的な顔でそう呼ばれ
自分でも顔が熱くなるのが分かる。
3年の先輩方が騒いでいるけど
耳に入ってこなかった