第2章 なんで私...?
それから2時間ほどで部活が終わった
「そんじゃ解散ー!しっかり水分取れよ~」
「あざっしたー!!!」
おぉ…すごい迫力…
「あ、奈々ちゃん!ボトル洗おう!」
『はいっ!』
雀田先輩の笑顔は癒しだな…
ボトルが入ってる籠を両手で持ち上げ
体育館の外にある水道へ向かう
わ…まだドリンク入ってるのあるな…重っ…
ヨタヨタと腰を曲げて歩く
すると急に軽くなった
「大丈夫?おばあちゃん…(クス」
『わっ!へっ…?赤葦先輩!?』
赤葦先輩が籠を持ってくれている
…それよりもおばあちゃんと呼ばれたのが気に食わない
『大丈夫ですっ、自分で持てます!』
ちょっとムスッとした態度で言ってしまった
「怒らないで?俺が持つ、持たせてよ。ね?」
赤葦先輩…あざといですよ……
小首を傾げて言われたもんだから心の中で文句を言った。
「ちょっと赤葦ーー!?
私も女子なんだけどー笑」
「先輩方は力あるんですし。」
「それどういう意味よっ!笑」
雀田先輩と言い合いをしている…
その間も能面の様に表情が変わらない
『ありがとうございました…』
運んでもらったから一応お礼を言った
「ううん、なんか放っておけなかったから」
『すみません…力不足で…』
「違うよ、そういう意味じゃなく…
…まあ、俺は力が弱い方が好都合だけど(ボソ」
『え?何か言いました…?』
「あ、ううん。何もないよ」
『そうですか……?』
「うん、後言うの忘れてたんだけど、
部活後するって言った説明…
…部室でしよっか」
耳元で囁かれて
『あ、え…ひゃいっ!』
変な返事をしてしまった…埋まりたい。
「ふふっ…
……可愛いね。」
!?
目を白黒させていると
ふっと微笑んで体育館の中へ戻ってしまった
真っ赤な顔でボトルを洗う
「なに~?奈々ちゃん赤葦好きなの??何話してたの~??(ニヤニヤ」
『ち、違いますよっ!お礼を言ってただけです!!』
「そんな怒らないのー、可愛い顔が台無しだぞーっ」
好き?私が?赤葦先輩を?…まさか!!
あるわけない!!
そんな事より…部室で説明…体育館でもいいのでは?
テーピングの練習でもするのかな…??
まあいっか、後でわかるし…