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【黒バス】ねえ、青峰くん

第1章 横暴なバスケ部エースに目を付けられました


「ちょっと大ちゃん、どういうこと!?」
「新しいマネージャー。」


 その青峰くんの発言にぶんぶんと激しく首を横に振った。


「逢崎さん、書道部だよね?」


 そう私に声を掛けてくれた桃井さん。クラスも違うし、話すのは初めてだ。なのに私が書道部だと知っていた事に驚いた。男子から絶大な人気を誇る桃井さん。近くで見ると余計可愛い。足は長いし、スタイルいいし、そして何より、おっぱいが大きい。同じ高校生とは思えない。なんて不平等なんだ。


「また勝手な事して!」
「お前はデータ収集とかあってまともにマネージャーの仕事なんて出来ねえだろうが!」
「今までだって出来てたんだし出来るもん!」


 戸惑う私を他所に喧嘩を始める青峰くんと桃井さん。桃井さん、凄いな、あの青峰くんに食いついて。


「おい!」
「はひ!」


 突然青峰くんに声を掛けられ声が裏返った。


「お前名前は?」
「逢崎遥香…です。」
「大ちゃん、名前も知らずに連れてきたの!?」
「うるせえ!なんか書くもの貸せ!」


 慌てて私は鞄から筆箱を取り出し、ペンを手に取った。そして青峰くんはそれを奪い取ると、ポケットからぐしゃぐしゃになった紙を取り出し、何かを書き出した。


「これでお前は今日からバスケ部マネージャーだ。」


 くしゃくしゃになった紙に平仮名で豪快な文字で書かれた私の名前。その紙は、入部届だった。


「え、ちょ…!私やるなんて言ってない!」
「お前の気持ちなんざ知るかよ。」


 なんて横暴な…!

 こうして、半ば無理矢理入部する事になったバスケ部。後日事情を書道部の部長に話せば、あ、うん、それなら仕方ないよね、なんて言って引き止めてくれなかった。そんな部長を私は激しく恨んだ。


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