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【黒バス】ねえ、青峰くん

第7章 【番外編】Happy Birthday (2017)


「でもさ、欲しい物の一つや二つ位あるでしょ?青峰くんの誕生日なんだし、私ばっかりなんか悪いよ。」
「それもそうだな。」
「えっと、でも、お小遣いもそんなに無いから、出来たら私が買える範囲で。」
「お前からキスしろ。」
「はあ!?」


 予想してなかった言葉に思わず声を荒らげた。


「キス一回で、誕生日知らなかった件許してやるって言ってんだ。安いもんだろ。」


 言われた言葉は、過去青峰くんお気に入りのマイちゃんの写真集をダメにしてしまった時と同じ物だった。
 早くしろと急かされ、私は意を決し、立ち上がり、ベンチに腰掛ける青峰くんの前に立った。腰を屈め、目を瞑る青峰くんの唇にそっと自身の唇を重ねると、伸びてきた腕に頭を抑えられ、触れるだけだった筈のキスは深く濃厚に絡みあった。
 漸く離れた唇。キッと青峰くんを睨んだが、青峰くんは悪戯な笑みを浮かべた。


「喜ぶ顔よりもそっちの顔のがいいな。」
「バカ…!」
「帰んぞ。」
「え?バスケは?」


 今度こそバスケだと思ったのに。


「バーカ。そんな顔見せられて、何もしないままバスケなんか出来っかよ。ヤる事ヤってからだ。」
「ちょ…!外でそういう事言わないでよ…!」


 その後青峰くんの家で甘い一時を過ごした…という事にしておきたい。というのも、いつも以上に激しく私を求めてくる青峰くんに私は文字通り骨抜きにされた。事が終わった後、よし、バスケするかとケロッとした表情で言った青峰くん。引き摺られるような形で公園に向かえば、普段以上にイキイキと動く青峰くんを前に、化物かよと呟かずにはいられなかった。


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