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【黒バス】ねえ、青峰くん

第7章 【番外編】Happy Birthday (2017)


「…美味しい。」


 濃厚なデミグラスソースにふわふわ、トロトロな卵。今まで食べたどのオムライスよりも美味しい。その美味しさに思わず頬が緩んだ。向かい側に座る青峰くんはガツガツとハンバーグを食べている。


「なんだよ。食いてーのか?」
「いや、そうじゃなくて。」
「ん。」


 フォークにハンバーグを突き刺し、それを目の前に差し出された。


「え?」
「早く食え。手が疲れんだろ。」


 青峰くんに急かされ、差し出されたハンバーグを口に入れると、濃厚な肉汁とデミグラスソースの相性がバツグンで、オムライスに負けず劣らず美味しかった。
 近くにいた大学生が可愛いカップルと私達を見て声を漏らしたのが聞こえ、恥ずかしくなった。


「俺のもやったんだ。そっちも寄越せ。」
「あ、うん。はい、どうぞ。」


 スプーンをお皿に乗せ、それを青峰くんの方に寄せたが、青峰くんは口を開き、自分から食べようとしなかった。


「とっととしろ。」


 まさか、あーんしろって事?近くにいる大学生の生暖かい視線を感じながら、おずおずとオムライスをスプーンで掬い、青峰くんに差し出した。


「まあまあだな。」


 何これ…恥ずかし過ぎる。


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