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【黒バス】ねえ、青峰くん

第5章 いつの間にか横暴な彼に恋してた


「今までありがとな。」
「中途半端な事してすみません。」
「元は青峰が無理矢理連れてきたんだ。逢崎が気にする事じゃねえよ。」


 私は男子バスケ部のマネージャーを辞め、女子バスケ部に入ることにした。背中を押してくれた青峰くんには感謝してるし、たった二ヶ月でマネージャーを辞めてしまった私を快く送り出してくれる若松主将をはじめとする、男子バスケ部の皆に感謝してる。たった二ヶ月で部活辞めますなんて、いい風には思われないだろう。そう思っていたのに、強引に青峰くんに入部させられたという経緯もあってか、誰一人として私を責める人はいなかった。もしかして、これも青峰くんの策略だったのだろうか。


「女バス入っても、ずっと友達だからね。」
「ありがとう、さつきちゃん。」
「てか、なんで大ちゃんは遥香ちゃんが部活最後の日なのに来ないのよ!」


 あの日、青峰くんに好きだと言われ、好きになれと言われ、私は逃げ出した。てっきり追い掛けられると思ったのに、青峰くんは追い掛けて来なかった。それが何だか寂しかった。
 思えば、青峰くんには最初から振り回されっぱなしだった。でも、そのおかげでまたバスケと関われた。そして、青峰くんがただの怖い人でも、横暴な人でもないと分かった。男バス辞めたら、もう青峰くんがうちのクラスに来ることも、一緒に出掛けたりする事もなくなるんだろうな。それが、男バスを辞めるよりも凄く悲しくて寂しい事に思えた。


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