第8章 終わりの日は突然に…
サイド
夜、今日は朝からなにも食べてない。
そんな暇がなかったからだ。
本当は少しでも飲んどいた方がいい。
飲まないと前よりも血を欲しがったり、目が普段から赤くなったりしてしまうらしい。
角で見回りを待っていると銀時が思い出したかのように後ろを振り向いた
銀時「あ、そーいえば、今日まだ血飲んでねぇよな?」
「うん。」
銀時「倒れても困るから飲むか?」
「でも…」
銀時「首からは無理かもだけど…首じゃねぇと飲めねぇ?」
「ううん…手とかも飲める」
銀時「じゃあ、ほら」
銀時は手を差し出し私の唇に人差し指を当てた
「じゃあ、少し貰うね」
指から飲むのは初めてだ。
爪を傷つけるのは良くないと思って横から牙を立てる。
首みたいに太くないから浅く牙を入れる
ちゅ……ちゅ
「ん、…ん」
いつもみたいにいっぱいは飲み込めないけどこんな大事なときにも気にかけてくれる銀時は優しいと思う。
飲み終わって銀時にお礼を言うと後ろから2人の足跡がした
銀時は私をかばうように私の前にでて背中に隠すと月の光で2人の顔がわかった
晋助と小太郎だ。
銀時は驚いたような顔でなんで来たかをキツく聞いていると見回りの人が来た
銀時は「さっさと帰って布団に丸まっとけ」と言うと見回りの人たちの前に出て行った
銀時「吉田松陽の弟子…坂田銀時、どこに連れて行ったのか教えてもらおうか」
銀時を眺めていると晋助と小太郎も銀時の隣に並び
小太郎「同じく桂小太郎」
晋助「高杉晋助」
私も出て行き
「」
と名乗っていた。
銀時はまた驚いたような顔をしたけれどフッと笑って見回りの人たちに向かっていった。
それに続いて晋助も小太郎も向かっていく
私も行こうとしたときに
3人「はそこで見とけっ!」
…3人でハモらなくてもいいのに。
不満に思いながらも3人を見つめていると…初めて会った頃とは全然違う
改めてそんなことを思った。