第20章 お祭りには思い出が。
過去
晋助の左目を見えなくしてしまったのは私かもしれない。と言うか、私のせいだ。
「晋助…先生を…先生を連れて帰って来てね、」
晋助「あぁ、」
晋助が戦いに出る前に晋助にお願いしたことだ。
誰もが好きな松陽先生。
そんな先生を取り返してほしい。助けてほしい。
はそれを願った。だが、女のは戦場へ出ることを許されなかった。
晋助はの願いを知っていた。
毎日みんなが寝静まった夜に縁側へ出て、涙を流しながら「明日もみんなが無事に帰って来ますように…先生を助けれますように。」
みんなの無事と先生を助ける。
この2つを毎日空へ願っていた。
晋助はたまたまそれを見つけただけだ。
いつから願っているのか、その願いが叶う日は来るのか。
晋助は思った。
自分よりも、先生を優先しようと。
の言う『みんな』は晋助、銀時、小太郎、寺子屋にいるみんなのことだ。
そこで晋助は考えた。
みんなはたくさんいる…自分ひとり居なくなっても気に食わないが銀時とヅラが…寺子屋の奴らが残ってる。
だけど、松陽先生は一人だ。
そう思うと自分が何を優先させるべきかわかった気がした。
自分よりも、松陽先生を助けよう。
の願いが叶うんだ。
そう思って銀時を止めたのに…止めれなかった。
の願いが叶わなかった。
銀時への怒りと自分の弱さに腹が立った。
その場にいる銀時に怒りをぶつけた。
朧の投げた刀が左目を切った。
最後に映ったのは銀時の泣き顔。それと同時にの泣き顔と笑顔が頭の中をよぎった。
晋助は思う。
あぁ、俺はまた…てめぇを傷つけるのか?。
昔の背中の傷も…先生の死も…俺のこの目も…てめぇはきっと自分のことのように悲しむ…泣く。
3人は帰って説明した。
その時に晋助はを見て思う。
やっぱ、俺はお前を傷つけた。なにも、守れやしなかったんだ。先生も、お前も…
は晋助の手当てをすると言い部屋へ連れて行く。
手当てをしてるは顔を涙で濡らし晋助にたくさん謝った。
「お願いなんてしてごめん。傷つけてごめん。弱くてごめん。」
この日。と晋助を含め、5人の人が敗北を味わった。