第20章 お祭りには思い出が。
サイド
引戸の向こうはやはり和室になっていて畳が引かれてる
晋助は丸い縁のある窓に座ってキセルをふかしながら夜空を見ている
「何か見える?」
晋助「何も見えねぇよ、…お前にはなにが見える」
「私?私はね」
は晋助に言われどう答えようか考えながら晋助の方に歩み寄る
「私には晋助が見える。昔と変わらない紫色がかった髪の毛の晋助」
晋助「ククッ、俺ぁ、そう言う意味で聞いたんじゃあないんだか…まぁいい、お前、神威に会ったらしぃな」
「かむ…い?…あぁ、あの三つ編み頭の」
は少し考えると前に牢屋であったのを思い出した
晋助「そいつぁ宇宙海賊春雨の第七師団の団長らしぃ、」
「へぇー」
晋助「それで神威がてめぇと闘ってみてぇとよ」
「私と?私は弱いからやだよ」
晋助「血を吸うのにしか頭使わねぇからな、お前は」
「なによ!」
晋助「ちょっと来い」
晋助はそう言うとキセルを机の上に置き私を呼ぶ。
私は晋助の膝の上に座らされて顔を近づけさせられる
「なに?」
晋助「血、ちゃんと飲んでるのかよ?」
「ふふっ、」
晋助「ッチ、なに笑ってやがるんだてめぇは」
「だって、晋助いっつもそうなんだもん。
不器用で突き放したり挑発したり意地悪な言い方するクセに、最後は心配してくれる…いっつもそう。私が転んで泣いた時も第一声が大丈夫?とかじゃなくて、こんなところでこける奴ぁ初めて見るな。とかだけど、最後にはおんぶしてくれたり。」
晋助「覚えてねぇな」
「うそ、絶対覚えてるよ。
晋助記憶力いいもん」
晋助「知らねぇものは知らねぇな…質問に答えろ。
血、飲んでんのか?」
晋助は少しふてくされているようで私の両頬を片手で萎ませる。
「今日飲んでない。」
晋助「飲ませてやるよ。どーせ祭りだからとか言って銀時んとこのガキの金でも貯めてやってたんだろ、」
「そ、そうです」
晋助「それにてめぇ、尻尾生えてんじゃねぇか」
しんすけはそう言うと私の尻尾を着物の上から撫で上げた
「ひゃぁ!」
晋助「ククッてめぇは昔っからバカだな」
晋助はそう言うと着物をはだけさせ始めた