第1章 恋煩い 【SN】
Nside
相葉さん家はなんか安心する。
「はい、お待たせ」
たとえ急に押しかけて来たとしても、嫌な顔一つしないで家に上げてくれて。
「うまっ。やっぱ相葉さんの生姜焼きおいしい」
「そぉ?ふふ、よかった」
あったかい笑顔で俺を包んでくれるんだ。
「で?今日はどうしたの?」
ご飯を食べ終わってお酒を飲み始めた頃、相葉さんが優しい目を向けてくる。
「……えっと…」
「翔ちゃんのこと、でしょ?」
やっぱり相葉さんにはかなわないな、なんて思いながら、ビールを一口仰いだ。
「……最近、自分の気持ちが抑えられないとゆうか。怖いんだよね…好きって言っちゃいそうで」
「言っちゃえばいいじゃん。今日だって翔ちゃんに引っ付いて寝てたし。あれ、ねらってやったんじゃないの?」
「……ばか!あれは事故だよ」
思い出しただけでも身体が熱い。
心臓がドキドキしてたの、翔ちゃんにバレてないかな?
「ぷっ。顔あかーい。ニノちゃんかーわい!」
「……あいばかのくせにからかうな~」
そう言いながら、相葉さんの顔面にクッションを投げつけてやる。
「あひゃひゃ。やったなー」
相葉さんも投げ返してきて、最終的にはもうわけ分かんない。
でもね?
相葉さんのそのキラキラした笑顔が、俺の中の不安とかモヤモヤを溶かしてくれるから。
本人にはこんなこと絶対言わないけど……
本当はすっごい感謝してるんだよ?