• テキストサイズ

【銀魂】見つめる鍋は煮え立たない

第3章 ストーカーとゴリラは似ていないようでやっぱり似てない


「姉上ー、近藤さん帰りましたか...って、ちかさんじゃないですか!どうしたんですか?」


門の中から出てきたのは新八くん。

姉上っていうことは“お妙さん”は新八くんのお姉さん?


「こんにちは、新八くん。土方さんから近藤さん呼び戻してこいって言われて、今一緒に帰るところです。」

「ちょ、ちょっと待ってよちかちゃん!俺帰るなんて言ってねェ!」

「帰るんですよ!

それより、新ちゃんとあなた、お知り合いだったのね!」

「はい。私が万事屋さんに依頼した事があって、そこで知り合いました。」

「凄い偶然ね...!

あ、紹介が遅れたわね。新八の姉の志村妙といいます。普段はかぶき町のスナックで働いてるわ。よろしくね!」


この容姿でスナックで働いてるということはキャバ嬢か。

給料も高そうだし、仕事が見つからなかった場合、そこで働かせてもらってもいいかもしれない。


「私は佐藤ちかと言います。今は職と家を探し中で真選組に居候させてもらってます。こちらこそよろしくお願いします。」


頭を下げると、お妙さんはニコッと擬音が付きそうな顔で笑う。

美人の笑顔っていいものだな。


「お妙さん!俺もよろしくしますよ!」

「あなたとはよろしねしたいわ。」


もう一つ、美人の暴言は想像以上に怖い。


「ちかさんがわざわざ連れ戻しに来てくれてるんですから、帰りましょうよ。」

「くっ...新八くん、それを言ったら帰らなければならないじゃないか!」

「それで良かったです。近藤さん、帰りましょう」


辛そうに顔をくしゃくしゃにしてる近藤さんの腕をひく。

ここまで暴言を吐かれるなんて近藤さんはお妙さんに一体何してきたんだろう。


「ちかちゃん、迷惑かけてごめんね!」


屯所に向おうとしてる私たちにお妙さんが後ろから言葉を投げかけてくる。

後ろをむいて小さく会釈する。

隣をみると近藤さんが「さよーならー!」と大きく手を振っている。

お妙さん達に迷惑をかけたのはこっちだ。

今度何が菓子折りでも買って持っていこう。
/ 72ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp