第3章 ストーカーとゴリラは似ていないようでやっぱり似てない
「それより総悟。おまえどうしたんだ?」
「先回りして土方さんが食べるカレーに毒仕込んでやろうと思ってたんですが、
思ったよりアンタらが来るのが早くて失敗しましてね土方コノヤロー」
「そうか。残念だったな死ね沖田」
「お前が死ね土方」
このままだと一向に会話が終わらなそうだったから、急いでカレーを口に詰め込んで立つ。
いきなり立ち上がった私に言い合ってた土方さんと沖田さんはビックリして会話を止める。
「ご馳走でした。今日は色々ありがとうございました。
明日からもよろしくお願いします。」
そう言って頭を下げると「お、おう」と土方さんは戸惑いながらも返事した。
調理場に食器を返し、ご馳走でしたと伝えると、女中さんが笑いかけてくれた。
何だか嬉しい。
食堂をでて部屋に帰る途中に私に事情聴取をした隊士達とすれ違ったので挨拶をするとにこやかに返してくれた。
真選組は沖田さんみたいな人じゃなく、こんな人達がもっと集まればいいのに。
部屋に着いた時にお風呂に入ってないことに気づいたた。
どうすればいいのか分からなくて屯所をうろうろしてたら近藤さんに出会った。
「あの」
話しかけると近藤さんはビクッとかなり大袈裟に驚く。
そんなことされたらこっちのほうが驚くわ。
「なんだ、ちかちゃんか...。」
「はい、私です。あの、お風呂って私どうすればいいのでしょうか?」
「あー、風呂か...。一つしかねェからなー。うーん...。
あ、そうだ!浴場に、立ち入り禁止の札掛けとくからその間入ってきてよ。
終わったら戻してくれたらいいし。」
「ありがとうございます。」
1度、部屋に戻り着替えを持って浴場に向かう。
今日は何だかお風呂に入るのが待ち遠しい。