第2章 お金より気持ちとか言うけど本当は気持ちよりお金
「はい、刀です。
実は私、今現在家がない状態でして、しばらくの間真選組に居候させて頂くことになって―――――」
「ちょいちょいちょい、なんだって?真選組に居候?」
「あのチンピラ警察24時にアルカ?」
銀さんと神楽ちゃんだけじゃなく、新八くんまでも驚いた顔をしている。
「はい。家が見つかるまでという条件で...」
「ダメアルヨ!!!アイツら何してくるか分からないヨ。」
「そうだぜ。男なんか皆狼だ、獣だ!
特に沖田くんなんかはサディスティック星のドS王子だし、土方くんはニコチン中毒、近藤なんかはゴリラストーカーだぞ!」
「ゴ、ゴリラストーカー...?」
ゴリラのストーカーでもしてるのかな?
「とにかくちかが真選組に行くなんてダメネ。どうせならウチに来るヨロシ!」
神楽ちゃんが胸を張って言うと銀さんが手を出して止める素振りをした。
「はーい、ストップー。
いくら銀さんがハンサムで脚長くて美形で性格が良くていい匂いでも、俺は男だ。」
「誰もそこまで言ってません。」
「新八もいくらメガネだとしてもメガネだ。」
「それただのメガネじゃないですか!」
私と新八くんがたて続けにつっこむ。
「とにかくだな、ウチに来るのもダメだ。
それに、お金も有り余ってるんだろ?なら、適当に部屋探せばイイじゃねーか。」
「自分が住むところを適当になんか決めたく無いんです!
それに、有り余っているって言っても家借りたらスグに無くなっちゃいますよ。
ていうか、今話したいのはそんな事じゃなくて、刀のことです。
真選組に刀なんか持っていったらお前みたいな小娘がなんで真剣なんか持ってるんだ、ってなるじゃないですか。
だから、しばらくの間万事屋さんに預かって頂きたいな、って。」
「うーん、分かったけどよ...」
銀さんや神楽ちゃんはまだ不服そうだ。
「ちかさんが決めたことなんだからもういいじゃないですか。
ちかさん、大事な刀、しっかりと預けさせて頂きます。」
新八くんのお陰でどうにか事が進みそうだ。
「ありがとう、新八くん。よろしくお願いしますね。」
私の刀を机の上に置き、渡す。