第2章 お金より気持ちとか言うけど本当は気持ちよりお金
万事屋についてインターホンを押すなり、神楽ちゃんがすぐ出てきて「早く入るネ」と私の背中を押す。
昨日来たときと同じ場所に座る。
「やっと来たか。」
銀さんはいつ見てもダルそう。
「ちゃんとお金、持ってきましたよ。」
そういうと、神楽ちゃんと銀さんの顔が綻ぶ。
私が持ってきた鞄をガサゴソ漁ってる間に新八くんがお茶を出してくれた。
礼をいい、鞄から封筒を出す。
「どうぞ。30万円です。」
「え、そんなにいいアルか!30万円なんて大金酢昆布100万個ぐらい買えちゃうアルね!」
「そんなに買えねーよ。つうか神楽、そんな貧乏臭い例えしてんじゃねェよ。
銀さんだったらアレだね。15万もあったら10発ぐらいヤれちゃう―――――――」
「何いってんですかアンタはァァァアア!!!」
すかさず新八くんの飛び蹴りが銀さんに炸裂する。
「本当何いってんですか。最近のソープは高くて30万だったら6発ぐらいしかヤれないらしいです。」
「いや、アンタも何いってんですか。」
新八くんが少し引いた感じに見てくる。
ちなみにこれは煉獄関の警備員情報だ。
いい年して奥さんと子供に逃げられた可哀想な警備員だった。
「ま、とにかくありがとさん。けど、本当にいいのか?こんなに貰って。」
銀さんが倒れていた体を起こす。
「礼を言いたいのはこっちですよ。
万事屋さんの煉獄関での活躍は目を見張るものでした。
本当にありがとうございます。
それに私、煉獄関でもそれなりに名を知られてたんで給料もたくさん貰ってるんでお金は有り余ってます。」
銀さんが羨ましいなーとか何とかいいながら封筒を受け取る。
「それに、そのお金には今日頼む依頼分のお金も入ってます。」
「依頼?何ですか?」
新八くんが少し首を傾げる。
「それはですね、私のこの刀、しばらく万事屋さんに預かっていて頂きたいと思いまして。」
「「「刀?」」」
万事屋3人の声が揃う。