第1章 自称優男は大体外道
「なーに言ってんスか?男はみんなロマンティストでしょ」
「いやいや女だってそーヨ、新八。」
神楽ちゃんは吹き戻し、新八くんは象のジョウロを手に取る。
「それじゃ、バランス悪すぎるでしょ?男も女もばかになったらどーなるんだよ。」
「それを今から試しにいくアルヨ。」
銀さんに続き、新八くんと神楽ちゃんも出ていく。
「オッ...オイ、テメーら...
......どいつもこいつも...何だってんだ?」
「全く、バカな連中ですね。」
「本当にそうですよ。大人しくしとけばいいのに。」
沖田さんは鼻眼鏡、私はこけしを取る
「こんな物のために命かけるなんてバカそのものだ...」
「全くだ。俺には理解できねェ。ん?
...ってお前ら、何してんだァ!?どこに行くつもりだァァ!!」
「すまねェ...土方さん。俺もまたバカなもんでさァ。」
私は左手の人差し指と中指を合わせてこめかみから宙に切る仕草をした。
今から目指すのは煉獄関だ。
煉獄関の部屋から私の刀とお面を取り、急いで闘技場へ向かう。
見ると銀さんはどでかい、本物の鬼と戦ってた。
加勢しようとすると沖田さんが私の肩を掴んで止めた。
「男には一人で立ち向かわなきゃいけねーモンがあんだよ」
そういうものだろうかと思い、足を止める。
「オイオイ、沖田くん。俺達も仲間に入れてくれねーか。」
不意に後ろから声がし、振り向くといたのは土方さんと真っ黒の服を着た、真選組が立っていた。
「土方さん、テメーら、きたんですかィ?」
沖田さんは凄く面倒くさそうな顔をしている。
土方さんはその顔を見てニヤついている。
「ウチの沖田くんがやることなら真選組も責任もって手伝わなきゃいけねーと思ってね。
これも真選組の仕事のうちだ。気にするこたァねェよ。」
どの口がいってるんだか、と沖田さんは呟く。
口調は嫌そうだが、沖田さんの眼はもう眼前の敵を見据えている。
土方さんは真選組に指示をだし、真選組はそこかしこに散らばっていく。
闘技場ではいつの間にか銀さんの他に神楽ちゃんと新八くんもいて暴れ回っている。
「オイ荒彩、突入だ。行くぞ」
沖田さんは急に私の腕を引き、闘技場へと放り出す。