第3章 再会と再開
「ではここに訓練兵団解散式を行う!!
主席ージョージ・アリアス!次席ーミユ・アトカーシャ!3番ーホークス・ブルー!4番ーアリス・ディン!5番ー……以上10名だ。
尚、本日訓練兵を卒業する諸君らには三つの選択肢がある。
壁の強化に努め、各街を守る駐屯兵団。犠牲を覚悟して、壁外の巨人領域に挑む調査兵団。そして、王の下で民を統制、秩序を守る憲兵団。
無論、憲兵団を希望できるのは先程発表した成績上位10名だけだ。以上!!王に忠誠を誓い、心臓を捧げよ!!」
「はっ!!!」
解散式が終わり、後日所属兵団を決めるため私達訓練兵は収集された。
「ねぇ、ミユも憲兵団希望でしょ?」
「アリス。うーん…。悩み中かな。」
「何で!?もったいないよ!」
彼女は訓練兵を4番で卒業したアリス・ディン。歳も同じで何かと一緒にいることが多かった。
「ミユ、憲兵団に入らないのか?」
「もしかして…前にも言ってた調査兵団希望とか!?」
彼らは、主席で卒業したジョージ・アリアスと3番で卒業したホークス・ブルー。彼らとも意気投合し、共に訓練を終えた仲間だ。
「ジョージ、ホークス…。まぁ、人それぞれに事情があるってことかな。」
「そうだけど…。やっはもったいなくね!?」
「……。」
正直迷っていた。
調査兵団を目指すと決めたあの日から…
訓練も死に物狂いで行ってきた。しかし、壁外調査の成果と犠牲者の報告を聞く度、不安と恐怖が支配していった…。
「…まだ兵団決めまで時間あるから、少し一人で考えてみるよ。」
「そっか、分かった。」
「じゃあミユ、また後でね。」
私ら彼らと分かれ、 ある場所に向かった。
今までずっと訪れようとしていた場所に…。
(…すみません、ここは何処でしょうか…?)
(…訓練兵?お前こんなとこで何してる!?)
(……すみません…迷子です…。)