第7章 理由と葛藤
「…お前が適任だと判断され選ばれたんだ…。自信を持て。」
「…兵長。」
リヴァイ兵長はそれ以上何も言わなかったが私には十分過ぎる言葉だった。
今何をすべきか…
自分は何が出来るか…
それが…答えだった。
「…だが…それでもまだ気に入らないと言うのなら…お前には…躾が必用だな。」
「へっ?」
気持ちを新たにしたとき、その言葉は突然私の耳に飛び込んできた…。
いつもと変わらない表情だったが…
心なしか不適な笑みを浮かべているように思えた。
「し、躾!?躾って…あの躾ですか!?」
「他に何がある。」
狼狽える私に平然と言いこちらに歩み寄ってくる。
「大丈夫です!兵長のお気持ちだけで十分です!!」
(人類最強の躾なんて…考えなくても恐ろしすぎる…!!)
私は精一杯に否定した。
それがかえってリヴァイ兵長を煽ってしまったことにも気付かずに…。
(…冗談ですよね?)
(俺が冗談言う奴に思うか…?)
(思いません…。)