第6章 専属と配属
ーリヴァイsideー
エルヴィンから書類を受け取り、俺は自室に戻った。
(…この候補の中から選ぶのか…。)
書類を再度確認する。
(…実力を考えると…オルオか…。経験を重視するなら…エルド、グンタだが…サポート面ではペトラか…。後は…)
一枚の書類で手が止まる。
「…ミユ・アトカーシャ…」
(経験も無いに等しい、実力も他の精鋭達には劣る…だが…。)
(リヴァイ兵長のような存在になりたいと…。そして、人類を守れる力か欲しいと…。
俺がここに生きているのも、こいつのお陰です!!
今度涙を流すときは…巨人を絶滅させたときです!!)
あいつは…自分のことよりも他人を助けることを優先する…
この世界では真っ先に死ぬタイプだが…。
俺は柄にもなく、今までのことを思い出していた。
(…あいつの意思の強さと…これからの可能性…か。それに賭けるのも…悪くない。)
俺は一枚の書類を手にエルヴィンのもとに向かった。
(…エルヴィン、専属精鋭の話だが…)
(あぁ…ミユ・アトカーシャに決めたんだろ?)
(!!……。ちっ…。)