第6章 専属と配属
壁外調査から帰還した翌日、私はある人物を探して調査兵団内部を歩いていた。
(はぁ…何処にいるんだろ…)
探しても目的の人物が見つからずため息をつく。
(…もう少し探しても見つからなかったら、また今度にしよっかな…。)
私は再度探す決意をし歩き始めた。
「あれ!?ミユじゃん。こんな場所でどうしたの??」
後ろから声を掛けられ、振り向くと見知った顔があった。
「ハンジ分隊長…お疲れ様です。あっ!ちょうどよかった!あの…リヴァイ兵長何処にいるかご存知ですか?」
「リヴァイ?リヴァイならエルヴィンと一緒に朝から王都に出掛けたけど。」
「そうですか…。」
探したかいも虚しく、リヴァイ兵長は調査兵団内部にはいなかった。
「ハンジ分隊長、ありがとうございました。」
私は頭を下げ、その場を後にしようとしたが、肩を捕まれその場に留まってしまった。
「ねぇ…リヴァイに何の用事だったの!?」
「!?えっと…そんな大したことでは…。」
「うそー!!大したことないなら教えてよー!リヴァイの何処がいいの?リヴァイに好きだって言われた!?どうなの!?」
「えっ!…そんなことは…。」
ハンジ分隊長の気迫に圧倒されてしまい言葉を返せずにいた。
「ハンジ…てめぇ新兵相手に何やってやがる!?」
「!!!」
「おっ!噂をすれば…ナイトのお出ましだ♪」
声のする方を向くと、エルヴィン団長とリヴァイ兵長が立っていた。
(エルヴィン、リヴァイお疲れー。お偉いさん方はどうだった?)
(いつにも増してクソ野郎共だったな。)
(まぁそう言うなリヴァイ。)
(…やっぱりねぇ。)
(……私、何でこの輪の中にいるんだろ…)