第5章 初陣と出陣
ーリヴァイsideー
俺とエルヴィンは壁外調査の報告ため王都に収集されていた。
「教団の奴らは揃いも揃ってクソ野郎共ばかりだな…。この先が思いやられる。」
「まぁな…だが今に始まったことじゃない。気にするな。」
エルヴィンの言葉にも、苛立ちが収まることはなかった。
(あいつらは、人の命をゴミ扱いしてやがる…。人類のためとはいえ、死んでいい命などこの世には存在しない。)
エルヴィンと別れ、今回の壁外調査で死んで行った部下達の追悼に向かった。
(…ここに来るのも日課になってるな…くそっ…。)
石碑に向かうと、人影が目についた。
(…誰だ…?)
俺はその人物に歩み寄って行った。
「お前… ミユ・アトカーシャか …?」
「…リヴァイ兵長…お疲れ様です…。」
「またお前か…。」
「よく…会いますね…。」
俺は違和感を覚えた。会話は成立しているが、いつもの様子と明らかに違う。
(…こいつ…何かあったのか?)
「…リヴァイ兵長は…いつもこんな想いをされてたんですか…?」
「……。」
俺は何も答えず、次の言葉を待った。
「…今日の壁外調査で同期が一人死にました…。私、何も出来なかった…死んだ事でさえ今さっき知りました…。私…仲間を救えなかった……。」
こいつの声は…
心なしか震えていた。
((………。))