第5章 初陣と出陣
「進めー!!第53回壁外調査を行う!!前進せよ!!!」
エルヴィン団長の掛け声のもと、私達調査兵団は壁外調査に向かった。
今回の壁外調査はウォール・マリア内、旧市街地の調査だった。
エルヴィン団長の長距離索敵陣形により、比較的損害が少なく目的地にたどり着くことができた。
各班に別れ、任務を行っていく。
私は、事前の配置でネス班に配属された。
各班は大体4~5人程度で、私の班は班長、先輩方が二人、新兵の私を含む4人で形成された。
「とりあえず アトカーシャ は壁外調査がどんなものか見ていろ。」
「はいっ!」
ネス班長の指示で、班員達は任務を行っていく。
(…壁外調査って色々なことをやるんだな)
任務は順調に行われていった。
しかし、それはある一言によって崩れていった…。
「班長!!前方に6メートル級と15メートル級が2体です!」
「やっぱり来やがったか…順調過ぎると思ったんだよな。…やるぞ!!」
「「了解!!」」
班長達は見事な連携で2体の巨人を仕留めていった。
(…これが調査兵団の精鋭達…凄い…。)
班長達に合流しようとしたとき、妙な気配を感じた。
(…何か聞こえる…しかもこっちに近づいて来てる…!?)
「班長!!何か近づいて…」
…ドォォォォーーーーン!!!!!
私の声と同時に奴は表れた。
「「「「「奇行種!?」 」 」 」
「ちっ、こんな時にかよ!皆、早く体勢を整えろ!!」
ネス班長の指示は伝わったが、突然の襲撃だったため、体勢を整えるかとが出来なかった…。
((((!!!)))))