• テキストサイズ

進撃の巨人~自由という名の翼~

第4章 想いと思い


ーリヴァイsideー

俺は部屋を出るときに言われたハンジの言葉を思い出しながら、調査兵団内部を歩いていた。


(リヴァイ!!何処に行っても私からは逃げられないよ!?)
(あれはどういう意味だ?)

ハンジから言われたら言葉が引っ掛かる。
(…くそっ)


廊下の角を曲がろうとしたとき、一人の人物とぶつかった。
「キャッ!!」
「!!!」

余程急いでいたのだろう、俺にぶつかった衝撃でそいつはバランスを崩した。

「…大丈夫か?」
「すみません、ありがとうございます。」
差し伸べた手に、そいつの手が触れる。

顔を上げたそいつの瞳は…ディープブルー色だった。

「…お前、あの時の…」
「リヴァイ兵長!?…覚えててくれたんですか?」
「…あぁ…。」

俺はその瞳を直視してられず、目を逸らした。

「あっ!そうだった!私、リヴァイ兵長を探してたんです。」
「…何だ?」

そいつは思い出したように事の経緯を説明してきた。

「ハンジ分隊長からリヴァイ兵長に書類を渡してくれって…預かってきたんです。」
「ハンジが…?」

(私からは逃げられないよ!?)

(そういう意味か。…クソ眼鏡。)
俺はやっとあいつの言葉の意味を理解した。

「兵長?どうかされましたか?」
「いや…何でもない。書類は受け取った。ハンジにそう伝えておけ。」
「はい!」

俺は足早にその場を去ろうとした。
「あのっ!リヴァイ兵長!!」
「…何だ?まだ何か用か?」
俺はそいつの言葉によって足を止められた。



「……やっぱり何でもないです。すみません、失礼します!!」
それだけ言い、その場から逃げるように去って行った。







(……?何を言うつもりだったんだ?)
/ 46ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp