第4章 想いと思い
ーリヴァイsideー
「また今回の壁外調査で大きな損害があったな…。」
「でもエルヴィンが団長になってから大分損害は少なくなってるよ。」
「…そうだが…。喜べる現状ではないな。」
「…そうだね…。」
「…… 。」
俺達はいつものように壁外調査の報告を行っていた。
毎回毎回、犠牲者の話になると胸糞悪くなるな。
ガタッ!!
「!!…リヴァイどこ行くの!?まだ会議の途中だよ!?」
「…いつもの場所だ。すぐ戻る。」
「いつもの場所って…。」
俺はハンジの言葉を背にし部屋を後にした。
人類の領域を広げるために行う壁外調査…
これで何人の兵が死んだだろう。
「…考えたくもねぇ。」
俺は先を急いだ。
調査兵団の石碑…
遺体は無いが死んでいった者達の名前が刻まれている。
恐怖して死んでいった者…絶望して死んでいった者…心半ばで死んでいった者…
「…お前らは俺を恨んでいるだろうな…。」
あの時自分の判断を信じていれば…
後悔だけが俺の心を支配していた。
「…自分の判断を信じても、仲間の判断を信じても、結果は誰にも分からない。」
部下にも言ってきた俺の言葉。
(気休め程度にしかならねぇな…。)
俺は自分の想いと共に石碑を見続けた。
(………。)