第3章 ジャン 最初で最期の告白
「またシャロンとジャンが言い争ってるぞ!」
「やれやれー!!」
はやし立てる声など、二人の耳には届いていない
ジャン「誰が煩悩馬面だこの野郎!!てめぇだって色目で死に急ぎ野郎の事見てる癖に!!」
シャロン「なんでここでエレンが出てくんのよ!!別にそんな目で見てないし!!あんただって口開けばミカサミカサ…気持ちわりぃんだよこの変態!!」
ジャン「んだとてめぇ…!!」
コニー「おい死に急ぎ野郎って誰だよ」
二人「「コニーは黙ってろ/て!!!!」」
シャロン「大体6位になったからって調子乗ってんじゃないの?!私だってジャンくらいならすぐ勝てるんだから!!」
ジャン「はぁ!?体力もない癖によく言うぜ全く!!夢だった憲兵になれないのがそんなに悔しいか?」
シャロン「お前みたいなのがいるから憲兵団の評判が悪いんだよこのクズ!」
ジャン「そんな男みてぇな口調の奴が憲兵になって評判あげるだぁ?寝言は寝ていえよ」
シャロン「こんな口調にしたのは小さい頃のお前だこの馬野郎!」
ジャン「さっきお前ミカサがうらやましいとか言ってたけどよぉ、そんな口調じゃあ正反対だよな!!なぁお前等!」
そう言ってゲラゲラと大声で笑い始める
そんな意味でうらやましいんじゃない
ただ憎たらしいお前に振り向いてほしいだけなのに…
そう考えているとふいに視界がぼやけてきた
ポロッ
私は何年ぶりかわからない涙を流した
まさか私が泣くと思っていない同期の皆は静まり、元凶の彼奴もどことなく焦っていた
アルミン「じゃ、ジャン謝りなよ!シャロンだって女の子なんだよ!?」
アルミンが沈黙を破る
あぁ…カッコ悪いな、私
シャロン「…ごめん、言いすぎた」
そう言って逃げるように私が出ていく姿を人一倍彼奴が心配していたなんて気づいていればよかったんだろうか
シャロン「なんでこんなときに思い出すんだよ……!!」
ハッと気づけば、目の前に5m級の巨人がこっちに歩いてきた
これは死の前兆か…?いやそんなの嫌だ
そう考えている間にも
ズシン…ズシン…
デカイ奴はどんどん近づいてきた