第2章 脱獄者
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地鳴りと共に大きな爆発音。
人々の焦った叫びが扉越しに響く。
何事だろう。
「襲撃だ!!襲撃者は…アオギリの樹!」
アオギリの樹?確か、喰種の集団だっけ....
耳を澄ますと、誰かが戦っている様だった。
___バタン!!!
「!」
扉が、開いた?
ちらりと外を覗くと、戦っているのは喰種らしかった。
囚われた喰種達を解放して回っているのか…!?
だとしたら、出られるのは今しかない。
そう思って走り出そうとした時。
僕が駆け出すより先に、
思いもよらなかった人がそこにいて、
「…!やっぱり、リオだ」
こんな非常事態でも、いつもと変わらない笑顔。
柚葉がいたのだ。