第5章 眠れぬ夜に〜一松〜
一松は指に愛液を絡めると、指先で蕾を弄ぶ。
指が上下する度に、お腹の奥が熱くなり、蜜となって溢れ出す。
「一松…待って…」
「いいから」
愛液まみれになってしまった蜜口に指をあてがうと、
「黙って感じてなよ」
「ん…」
ゆっくり、沈めていく。
うねうねと膣壁を掻きながら、奥へ、奥へと…。
「あ…あ…一松…きもちいい…っ」
「主はここ好きだもんね?」
指を曲げられれば、弱いところを押され、不本意に腰が跳ねる。
「や…だ…いちまつ…っ!」
焦らすようにゆっくりと中を掻かれ、じんわりと気持ちよさが広がっていく。
「ヒヒ…完全に堕ちたね」
私に笑いかける一松の笑顔は、月明かりを浴びてなんだか色っぽい。
「ねぇ、一松…」
「綺麗」、そう伝えたかっただけなのに。
「だから…黙って気持ちよくなってろって…」
「ぁ…あぁっ!!」
瞳がぶつかった瞬間、更に強い快感が身体に駆け巡った。
圧迫感が増し、子宮全体が痺れるような、激しい快感。
「あーエロ。指、二本も入ってるよ…」
嬉しそうな声と共に指の律動が激しくなる。
卑猥な音を立てながら、溢れる愛液を掻き出すように指が蠢き、思考もぐちゃぐちゃに掻き混ぜられる。
「あ…あぁぁ…っ!」
「…主、キス」
片手で頭を抱き寄せられ、一松の舌が私の唇をこじ開け入ってきた。
一松のキスは、乱暴だけれどとても可愛い。
普段「好き」とか「愛してる」とか愛の言葉を口にしない分、キスで思いを情熱的にぶつけてくれるから。
だから、キスをすると心が満たされる。
安い言葉なんかよりも、不器用なりに愛情表現してくれることが堪らなく愛しい。
貪るように舌を求められ、私も拙いながらに精一杯思いをぶつける。
合わさった唇の隙間から、二人の熱い吐息がこぼれ落ちて混ざり合う。
キスの最中も指の愛撫は止まらなくて、私の身体は徐々に絶頂へと導かれていく。