第5章 眠れぬ夜に〜一松〜
「も…だめっ…!」
達する直前、身体の全てを奪われるような感覚に陥り、思わずキスから逃れようと顔を逸らす。
けれど…
「逃げないで」
一松は私の頭を強く掻き抱き、くぐもった声で囁いた。
そして、またキスされる思ったところで顔が離れる。
「てか可愛すぎでしょ」
「え?」
(一松、今、私のこと…)
可愛いなんて滅多に言ってくれないのに…。
一松は、指を引き抜き下を脱いで、余裕なさげに覆い被さってきた。
「ごめん、手マンだけの予定だったけど、ムリ。たぶんおれ収まんないから……覚悟して…」
クルクルと手早くゴムを着け、私の脚を開き、間に入り込む。
「ち、ちょっと待って。覚悟ってどうい……あぁっ!!」
ビリビリと頭の中に快感が襲い——深く、熱く、二人は繋がった。
・・・
結局…夜通し抱かれ、寝付いたのは朝方だった。
それなのに、次の日私はすこぶる元気だった。
深い愛情に包まれて、グッスリ熟睡出来たから…。
——おやすみなさい——