第3章 オレなりのドリームノベル〜カラ松〜
全身に愛のシャワーを浴びせた次は、カラ松48奥義の1つ、「カラ松フィンガートラップ〜指先の悪魔〜」をお見舞いしようと指を鳴らしたタイミングで、主はオレから顔を逸らした。
「どうした?気分が優れないのか?」
「カラ松…さっきの人…恋人?」
(な…に!?)
何たるミステイク!ハニーのジェラシーに気づいてやれなかったなんて!
フン、オレもまだまだ甘ちゃんだな。
薄暗いルームランプの下、目を凝らせばその頬は涙に濡れていた。
伝えなければ。
オレの覚悟を。
オレの愛を。
オレは、主のほんのり赤らんだ頬に口づけた。
そして、耳元で愛を囁く。
「不安にさせてすまなかった。オレは…どうしようもない男さ。本物に辿り着くまで、随分と寄り道をしてしまった」
「ほん…もの?」
「ずっと孤独だった。心に埋められない溝があって、いつも誰かを求めていた。だが、オレの求めるものは得られなかった。主、君に逢うまでは…」
涙で潤んだ目尻を、指でそっと拭ってやる。
「オレはもう、主以外愛せない。星の数ほどいるカラ松ガールズには悪いが、君に全てを捧げよう。この鍛え上げられたボディも、手入れを欠かさないフェイスも、一度味わえば病みつきになること間違いない女泣かせなカラ松ボーイも、これからは全部、君だけのものさ」
「カラ松…嘘じゃない?」
「オレが嘘をつく男だと思うか?」
「思わな…ん…っ」
返事を待たずに唇を奪う。
すまない、君が欲しくてもう限界だ。
カラ松ボーイが大号泣してしまっている。