第7章 赤髪の彼の手入れは長い。
寺坂はカルマ君の煽りに、
「な、ちびってねーよ!! テメ、ケンカ売ってんのか!!」
と反抗した。
うん……とりあえず泣いてたよね君。
「こらそこ!! テスト中に大きな音立てない!!」
殺せんせーがプスーっと顔から音を出して言う。
全員総意の(自分の触手に言え)、あったと思う。ブニョンブニョンうるさいからね。
それにもカルマ君は笑顔で対応。
「ごめんごめん殺せんせー。俺もう終わったからさ、ジェラート食って静かにしてるわ」
「ダメですよ授業中にそんなもの。まったくどこで買って来て…」
そこで殺せんせーは止まった。
「そっそれは昨日先生がイタリア行って買ったやつ!!」
……小テスト中にこんなうるさくて良いのだろうか……。
「あ、ごめーん、教員室で冷やしてあったからさ」
「ごめんじゃ済みません!! 溶けないように苦労して寒い成層圏を飛んで来たのに!!」
無駄な努力を……。
「へー……で、どーすんの? 殴る?」
……完璧な煽り。確かにカルマ君はギリギリの駆け引きをしている。
「殴りません!! 残りを先生が舐めるだけです!!」
ズンズンと進んできた殺せんせーはまた動きを止めた。
…触手の溶ける音がする。
床を見ると、カルマ君がばらまいた対先生BB弾。
殺せんせーはまた見事に引っかかった。