第5章 サービスは嵐の前触れ
……突き出したはず、だった。
ふと気づくと烏間先生は私の横にいた。
「っええ!?」
「避けただけだ」
「え……っ、と、とりゃあっ!」
何度やってもそう。
烏間先生に当てようとすると、気付いたら違う方にいる。
「っえええええ……」
「この様に多少の覚えがあれば避けられる」
目の前で見たのは初めてだけど……は、早い!!!
本当に超人だ!!
「今日は当てられるまで帰れんぞ」
「ひっひえええええええ……」
烏間先生は笑って言ったけど……烏間先生の笑う顔めっちゃ怖ぇ!!
「ど、努力します……! 教えて下さい、どこを狙えばいいのか!!」
「……良い目だ。よし、やるぞ。まずは鳩尾が……」
烏間先生との特訓は約3時間続いた。