第5章 サービスは嵐の前触れ
ハァハァと荒く息をついた殺せんせーは、フゥ、と息をつけると
「明日出す宿題を2倍にします」
と言った。
「小せえ!!!!」
渚君のメモにまた『③器が小さい』と書き加えられる。
そして殺せんせーはマッハで飛んでいった。
「逃げた…」
「でも今までで一番惜しかったよね」
磯貝くんがみんなをふりかえって
「この調子なら殺すチャンス必ず来るぜ!!」
と言った。
「やーん、殺せたら百億円何に使おー♪」
……確かに、こんな会話、普通の中学校でしたことない。それでもこの教室はすごい楽しいし……皆も活き活きしてる。
「渚、どう? 殺せんせーは殺せそう?」
渚君は一瞬の躊躇いもなく、
「殺すよ。殺す気じゃなきゃ、あの先生とは付き合えない」
と言った。
「……その通りかもね」
「え?」
愛美ちゃんが私を見て言った。
「殺す気じゃなきゃ……あの先生とは付き合えないかも」
でも……殺したくないと思うのは間違ってるのかなあ。
こうやって、悩みながら、皆も3月を迎えたのかなあ……
考え事をしていた私は、私だけが気づける事に気が付かなかった……というか忘れていた。
これの、次に起こること。
暗殺教室の大きな要となる、ある人物の登場。