第5章 サービスは嵐の前触れ
数秒経たず。
「今だ殺れ────ッ!!」
「にゅや────ッ、しッしまった!!」
『カッコつけるとボロが出る』
その弱点メモが早速役に立った瞬間だ。
「…弱点メモ役に立つかも」
「…うん、どんどん書いてこう」
渚君と茅野ちゃんは冷静に見つめ始めた。
勿論私と愛美ちゃんも。
「ちょっ…待って! な…縄と触手がからまって!」
渚君のメモにサラサラと『弱点②テンパるのが意外と早い』と加えられる。
なんとか縄を抜けた殺せんせーは、無様にボトッと屋根の上に落ちた。
「あっ」
「ちッくしょ抜けやがった!!」
「ここまでは来れないでしょう! 基本性能が違うんですよバーカバーカ」
子どもか!!!
「ぬー…あと少しだったのに」
木村くんが悔しそうに殺せんせーを見つめる。