第5章 サービスは嵐の前触れ
「ハンディキャップ暗殺大会を開催してるの」
『そこだ刺せ!!』『くそっこんな状態でヌルヌルかわしやがって』という叫び声の先には殺せんせーが紐で吊るされた姿。
烏間先生も流石に驚いたみたいだ……。
「ほらおわびのサービスですよ? こんな身動きできない先生そう滅多にいませんよぉ」
ブレブレで自慢げに笑う殺せんせー。
「どう渚?」
「うん…完全にナメられてる」
その後ろで拳を握る烏間先生をさらに後ろから見る。
う、うーん。
ここまでのハンディ与えたら三学期のE組にはきっと負けちゃうんだろうけど、まだ皆慣れてないから……
「でも待てよ。殺せんせーの弱点からすると…」
「ヌルフフフフ、無駄ですねえE組の諸君。このハンデをものともしないスピードの差」
殺せんせーに余裕がある時独特の横縞模様。
「君達が私を殺すなど夢のまた…」
思いっきりギシギシ木を揺らしてたからか。
バキッと木の枝が折れた。
「あっ」
そのまま無声で落ちる。