第5章 サービスは嵐の前触れ
10分後。
私たちはとある準備をしていた。
「あ、烏間さん! こんにちわ!!」
茅野ちゃんが支柱を運びながら挨拶。私も愛美ちゃんと一緒に会釈。
「こんにちは」
そこに上がってきたのは烏間先生。
「明日から俺も教師として君らを手伝う。よろしく頼む」
「そーなんだ!! じゃあこれからは烏間先生だ!!」
「…ところで奴はどこだ?」
「…それがさ」
茅野ちゃんがある方向を見て笑う。
「殺せんせークラスの花壇荒らしちゃったんだけどそのお詫びとして」
「お────い!!棒とヒモ持ってきたぞー!!」
岡島くんが茅野ちゃんの言葉に被せるように叫ぶ。
私と烏間先生もチラ、と視線を向けた先。