第4章 訓練と野球のお時間!
次の日。
(今日は課題提出の日か…殺せんせー探さないと)
放課後、ぼんやりと外を眺めながら思った。そして、杉野くんが大きな1歩を踏み出す日でもある。
そっと見守りたいけど…
っていうか…………
あれ殺せんせーと杉野くんじゃん!!!
校舎の裏の方で2人が話しているのが見える。きっと、あの話をしているんだろう。
……課題提出、しに行っちゃって良いですかね…
少し悩んだけどいついなくなるか想定がつかない殺せんせーが今見えているのだから渡しに行くべき。
靴を履き、外へ行く。
確かこっちの方に…
(うおっ!!?)
確かに杉野くんめっちゃ触手に絡まれてる!!
慌てて渚君が駆け寄った。
「何してんだよ殺せんせー!! 生徒に危害加えないって契約じゃなかったの!?」
「杉野君」
殺せんせーは渚君の言葉をスルーして杉野くんに話しかけた。
「昨日見たクセのある投球フォーム。メジャーに行った有田投手をマネていますね」
そうだ、確か杉野くんは暗殺を野球風にしてやったんだっけ。触手を口に入れながら驚く杉野くん。
「でもね、触手は正直です」
パッと拘束を解く殺せんせー。
「彼と比べて君は肩の筋肉の配列が悪い。マネをしても彼のような豪速球は投げれませんねぇ」
殺せんせー独特の柔らかい言葉で辛辣な内容をいう。
「な…なんで先生にそんな断言できるんだよっ…」
「きのう本人に確かめて来ましたから」
殺せんせーが持つ新聞には『有田投手が触手責めに!!』という内容の記事が書かれている。
これチームメイトとか観客とか見て異変に気が付かなかったのかな!?