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【トリップ】全てを知っている私が!【暗殺教室】

第28章 沖縄旅行は海の香り



体格、技術、そしてくぐり抜けてきた現場の数が違う。殺し合いという点では、かなり困難だ。それこそ、私たちE組が全国模試で1位をとるくらい!!

「勝負にならない…」
「勝てるわけねーよあんな化物」

ただ殴られ蹴られる渚君を見るしかできない。矢田さんなんかは倒れそうなほど顔が青い。

「へばるなよ、今までのは序の口だぞ」
がくりと膝をついた渚君に、鷹岡は地面についたナイフを持って笑った。
「さぁて、そろそろ俺もこいつを使うか」
「……!!」

渚君、ナイフ、鷹岡。
それで思い出す前回の戦い。ニコリと笑った渚君に固まった鷹岡は、あっという間にやられた。
鷹岡は今回それの逆をやりたいんだ。大人の力で、なぶり殺しにしたいんだ!!

「手足切り落として標本にしてやる。ずっと手元に置いて愛でてやるよ」

狂気的にナイフを向けた鷹岡に、茅野ちゃんはもう我慢できないと言った様子でいい募った。
「烏間先生!! もう撃って下さい!! 渚死んじゃうよあんなの!!」
余談無く銃を向ける烏間先生も迷った様子で焦点を決めかねている。
そこに一声。

「待て…手出しすんじゃねー」
寺坂だ。

「まだ放っとけって寺坂? そろそろ俺も参戦したいんだけど」
カルマ君が我慢できないと言った様子で眉を顰める。しかし寺坂は震える声で言った。

「カルマ、テメーは練習サボッてばっかで知らねぇだろうがよ」

​───渚の奴、まだ何か隠し玉持ってるよーだぜ​───。
寺坂はそうしてにひひと笑った。

渚君の『隠し玉』を使える条件。ロヴロさんに教わっていた『あの技』。

1つ、武器を2つ持っていること。
2つ、敵が手練である事。
3つ、敵が殺される恐怖を知っていること。

1つ目はナイフと寺坂に投げられたスタンガン。2つ目は鷹岡の軍人であるということ。3つ目は前回の戦いのこと。

全ての条件が揃った今、渚君は深く深呼吸をして、そして…………。



あの時のように笑った。




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