第3章 第1話は諦めと共に。
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……すごい。
すごいこと言ったよ。
「ま、愛美ちゃん〜〜」
半泣きでこちらを見つめてくる。
目の焦点もあってないように、クルクル回る。
「き、京香さん…」
私は半分呆けて彼女の名前を呼んだ。
E組は劣等感の塊。
そう思っていたのに…………
「入りたてなのに一丁前なこと言ってごめんなさい!!!!」
そう言い逃げして彼女は走って教室を出ていった。
「……すごい、強い子だね」
片岡さんが驚いて、でもどこか嬉しそうに呟いた。
「…………なんか、イメージと違うかも」
岡野さんも嬉しそうに笑う。
「……殺せんせーが帰ってくる前に連れ戻してあげよっか」
中村さんがイタズラっけのある顔で言った。
最初はすごく不安そうにしてた東尾さんだけど、少しずつ友達が増えていってる。
うまく言えないけれど、本人が思うよりもずっと素敵な人だと思う。
「……では、探しに行きましょう……っ!」
私も笑顔で呼びかけた。