第25章 期末テストは個人戦!?
「さて皆さん、素晴らしい成績でした。5教科プラス総合点の6つ中、皆さんが取れたトップは3つです」
ふと隣を見るとカルマ君が帰ってきていた。
「……」
不機嫌そうだけど……
と、カルマ君がこちらを向いた。ヤバイ、視線そらそうと思ったが間に合わずバッチリ視線が合う。
……とりあえずヘラ、と笑っといた。カルマ君は…いつもなら鼻で笑うんだろうけど、真顔だ。
…誤魔化すのに失敗。仕方ないのでごめんね、と顔の前で手を合わせて前を向いた。
「早速暗殺の方を始めましょうか。トップの3人はどうぞ3本ご自由に」
そうは言ったものの殺せんせーの顔は横縞が浮かんでいる。なめてるな……。
しかしそんなタコ(殺せんせー)に声をかける人が4人。
「おい待てよタコ。5教科のトップは3人じゃねーぞ」
「? 3人ですよ寺坂君。国・英・社・理・数全て合わせて…」
そう、寺坂グループの寺坂、吉田くん、村松くん、狭間さんだ。
「はァ? アホ抜かせ。
5教科っつったら国・英・社・理…
あと家だろ」
そして教卓に置かれた四人全員満点の家庭科テスト。
殺せんせーの顔に激震が走る。
「ちょ、待って!! 家庭科のテストなんて『ついで』でしょ!! こんなの『だけ』何本気で100点取ってるんです君達は!!」
「だーれもどの5教科とは言ってねーよな」
「クックック、クラス全員でやりゃ良かった、この作戦」
寺坂達4人は嬉しそうだ。
私の斜め前の席の千葉くんが、『言ったれカルマ』と指を指す。それを受けてカルマ君は
「………ついでとか家庭科さんに失礼じゃね、殺せんせー? 5教科の中じゃ最強と言われる家庭科さんにさ」
それを皮切りに一斉に殺せんせーに指を指す皆。
「そーだよ先生約束守れよ!!」
「一番重要な家庭科さんで4人がトップ!! 合計触手7本!!」
殺せんせーはガラスの仮面みたいな真っ青顔だ。
「それと殺せんせー、これは皆で相談したんですが」
そう前置きしてイケメン磯貝君はこう続けた。
「この暗殺に…今回の賭けの『戦利品』も使わせてもらいます」
私達が賭けたもの。
まずは暗殺の一環として、殺せんせーの触手(最大7本)。
そしてもう一つ。A組と賭けたもの……!