第25章 期末テストは個人戦!?
「2人きりなの? って言ってんのよ!」
イリーナ先生の顔は真っ赤だ。
「あ、ああ……まあ確かに……全然考えてなかったけど、うちに呼ぶってんならそうなるね」
「私も行く!!」
イリーナ先生が頑なになる理由が少しわかった。
イリーナ先生、烏間先生の事がもうこの時期から……
私は緩む頬を押さえきれなかった。
「何笑ってんのよ! どうせまだ料理も出来ないんでしょ!」
「私もう3ヶ月一人暮らしなんだけど……」
「うっ」
イリーナ先生はどうにかして私の家に来ようとしてる。っていうか烏間先生と2人きりにならないようにしてる。
「いいよ、家きても。烏間先生の予定にもよるけど、1週間以内にはやるから! 鍋パーティーかな、そうめんかな?」
「!! ……どうせならもっと豪華にしなさいよ! まあでも暑いから鍋はなしね! 流しそうめんがいいわ!」
「フフ、出来たらね」
そんな事を話していると、烏間先生が教員室に入ってきた。
「あ! 烏間先生〜、今週いつ空いてますか? イリーナ先生も呼んでそうめんパーティーしましょう!」
「ああ……そうか、テストの点数よかったのか」
烏間先生は目元を少しだけ緩めて私の頭を撫でた。
んがっ、と変な声を出すイリーナ先生。
「ちょっ……カラスマ〜! 私もなーでーてー!!」
「お前は何もしてないだろう」
「えぇ!? 京香! 何とか言ってこの堅物に!!」
「アハハハ!! 無理だよ〜」
「何ですってー!?」
イリーナ先生もわしゃわしゃと頭を撫でる(乱暴に)。
「絶対呼びなさいよ!」
「分かってるって!」
休み時間はあっという間に過ぎていった。