• テキストサイズ

【トリップ】全てを知っている私が!【暗殺教室】

第25章 期末テストは個人戦!?



その後しばらく自習の日々が続いた。

……そして気付いたことがある。


カルマ君とよく視線が合うようになった。


……何で?

例えば自習する。すると視線を感じる。周りを見渡す。するとカルマ君が大体いる。

……国語苦手なのかな? だから勉強してる私を見てたりして。国語苦手な人なんてそんなにいないし。

という訳で思い切って聞いてみた。

「カルマ君もそんな所で見てないでやればいいのに、国語苦手なんでしょ?」
「え? 俺が苦手な教科なんてあると思ってるの?」

……そうでしたね天才でしたね。

…あ、もしかして私と一緒に勉強してる愛美ちゃんを見てるのかな!!?

私は視線を目の前にやる。

「あの、京香さん、ここってどういう……」
「ああ、ここはねー…」

じゃあからかう訳にも行かないし……。大人しく勉強再開。


……菜津ともこうやって一緒に勉強したなぁ。
私が古文苦手で、あっちは社会とか理科が苦手だったから教えあって……でも私の古文の苦手さがハンパなくて菜津には苦労させたような。

……仁くんが来る時もあった。少し辛かったけど、今はかなり大丈夫。

今7月って事は、あっちの世界に戻ったら4月か……私高校生になれるのかな? まだ私立の受験もしてなかったし、ましてや公立の学校に至っては出願もしてない。今頃入学式が始まっているのだろう。桜も咲いてるかな、見たいな……。

「…桜満開だよなー…」
「きょ、京香さん? 今は夏ですよ?」

私が小さく言った言葉をバッチリ聞いていたらしい。愛美ちゃんがきょとんと言ってくる。

「ううん、こっちの話。桜見たくなっちゃったの」
「確かに京香さんが転校してきた時は散り始めでしたからねー、満開の桜見ましたか?」
「ぜーんぜん。めっちゃ散ってたよ」
「奥田さん、東尾さん! テスト期間の自習ですよ!」

殺せんせーからの野次にはいはい、と答えもう1度勉強に戻った。

……まだ視線を感じる。
カルマ君どんだけ奥田さん好きなんだよ!! このころから気になってたのか!!? むっつりかよ!!

カルマ君の方を再度見ようかとも思ったけど注意しても変わらなさそうだしすぐに帰るだろうから私は諦めて古文の教科書のページをめくった。

/ 492ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp