• テキストサイズ

【トリップ】全てを知っている私が!【暗殺教室】

第19章 球技大会は女のバトル。




『いくつか指示を出して理事長先生が下がりました!! さぁここからどのように…』


会場の盛り上がりは収まるところを知らない。

バットを抱えた前原くんがぎょっと固まった。


『こっ、これは何だー!?

守備を全員内野に集めてきた!! こんな極端な前進守備は見た事ない!!』


本当なら外野にも守備がいて、遠くに飛ぶボールをキャッチする。

だけど、E組はさっきからバントしかしていない。

遠くに飛ばないバントを防ぐには……って考えたのがこの反則ギリギリ守備って事。


「……なに、審判はあっちの先生だから、反則じゃないってこと?」


狭間さんが苛立たしげに言った。


野球部エース進藤君のボールに対応出来ず、バットに当てるだけで精一杯の前原くん。


『内野のプレッシャーにビビったか5番前原!! 真上に打ち上げてワンナウト!!』


次々とボールが決まり、まともにバットにも触れられず焦る皆。


『あっという間に3アウトー!! サードランナー1歩も動けず!! ピッチャー進藤君完全に復調です!!』



ふっと観客席を見ると、烏間先生とイリーナ先生がいた。

……2人とも、ちゃんと見に来たんだ。



アウトなので入れ替わってE組が守りの番。

杉野くんが砂を蹴りあげてボールを投げる。

プロではない野球部員。杉野くんの変化球に対応出来ず、軽い悲鳴。


『2者連続三振ー!!』


このまま押さえ込めれば勝てると思うけど……。


そうはいかないのがこの学校だろう。

私は下を向いた。

/ 492ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp