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【トリップ】全てを知っている私が!【暗殺教室】

第18章 もう1人の転校生、堀部イトナ














「……君を、ここにやったのは私だからだよ」















………………は?



私は思わず目を見開いた。



シロさんは私の動揺もよそに話を続ける。



「君をお父さん、お母さん、弟、友達……その他、たくさんの人に会えなくしたのは、私さ」










たくさんの人に会えなくした…………つ、まり。













私を、ここに飛ばした、人……?













私は頬を伝う何かに気付いた。



ぐっと手を当てると、水。

次いで私の目元に手をやると、涙。







なんで、どうして。





たくさんの言葉が頭を回る。









震える声で出たのは、言葉じゃなかった。






「…は……ひっ…く……」





ボタボタと机に涙が落ちる。


ただの、嗚咽だ。






「おやおや急に泣き出して……やはり中学生だね。子どもだ」


子どもだとか、大人だとか、そんなんどうでもいい。





シロさん……シロが、私をここにやった……首謀者!!!



私は机に手をかけて、リングだった場所に足を踏み入れた。





怒りと戸惑いで頭が回らない。




それでも、私は言葉を絞り出した。








「あんたが……あんたが、私を……っ、私を、一人にしたのね!!」






思わず零れ落ちる



これは涙?


それとも、言葉?






「許さない!! シロ!! あんたを絶対……絶対許さない!!!」





私を、たった1人で、ここへ飛ばさせた!!



楽しかったけど、心細くて、辛くて、元の場所へ何度帰りたいと思ったことか!!





「私を……私を家族の元へ帰してよ!!!」






私はシロに向かって泣き叫んだ。





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