• テキストサイズ

【トリップ】全てを知っている私が!【暗殺教室】

第16章 LとRの組み合わせ




イリーナ先生との騒動も終わって、放課後。

「京香さん、京香さん」
小声ながら通る声が私の耳元に届いた。

「律、どうしたの?」
「以前頼まれていた写真、出来上がりました」

以前頼んだ、写真……それは私の顔から分析した両親の写真だ。

もう出来たんだ……途端に鼓動が速まる。

「なになに、どうしたの!?」
そこへ茅野ちゃんがやってくる。


私は一瞬言い淀んだ。


律も事情が分からないながらこちらを不安そうに見る。

……でも。


「あのね、律に私の両親の写真現像してもらおうと思ったの」

私は茅野ちゃんに笑顔で言った。



「えー、そうなの!? でもなんで?」
「やっぱ律だとお金かからないからね」
「まあそうだけどストレートすぎでしょ」

律はホッとした様子でこちらをもう一度みた。

「ねえ、見せてよ両親の写真!」
「うん、いいよ。別に普通の人だけど……」
「何してるんですかー?」
「お、面白そうなことしてんじゃん」
と愛美ちゃんや莉桜ちゃんもやってくる。


気付くと結構な人数になっていた。

「ヌルフフフ……っておや? 皆さん揃って何してるんですか?」

殺せんせーが扉を開けて入ってくる。

「私の両親の写真です、殺せんせー。別に普通の写真だって説明してるんですけどね」
私は殺せんせーに軽く事情説明をした。

「では、表示します……」

ブォン、と画面が切り替わり……










「わ、ぁ…………」


そこには、私が伝えたイメージの家の前で笑う両親と、弟の顔があった。
お母さんは少し恥ずかしそうに、お父さんはくしゃっとした笑顔で、弟は元気に。


「……律…ありがとう」
弟のイメージ伝えたっけ、と小声で言うと、
「データ分析で一致するものを選びました。」
と笑顔。

聞けば私の両親と私の顔から膨大なデータを分けたらしい。

すごい。


/ 492ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp