第16章 LとRの組み合わせ
「この暗殺ごっこでおまえにそれを思い知らせ、この仕事からおとなしく降りてもらう。
そして、誰も殺れない殺センセーよ。おまえを殺すに適した刺客。もう一度選び直して送ってやるさ」
ロヴロさんもそういって出てきた。
……まあ私にも気付く。
とりあえず愛想笑いで軽く会釈をすると、私が何をしていたのか悟ったようでニッと笑った。
……うぅ……。
中の話はまだ続いている。
「………私をかばったつもり?
どうせセンセイが選ぶ新たな手強い暗殺者より、私の方があしらいやすいと考えてんでしょ。
そうはいくもんですか!! カラスマもアンタも絶対私が殺してやるわ!!」
イリーナ先生もそう言ってこちらに向かってくる。
……まあ当然気付く。
「……あら、京香」
「エヘヘ、イリーナ先生……こんにちは」
「アンタここで何やってんの?」
聞かないでイリーナ先生!!
「え、えへへ。烏間先生の訓練待ってたんだよ……えへへ」
愛想笑いが多くなる。
「そう、じゃあ明日ね」
イリーナ先生は特に興味もないのか教員室へと歩いていった。
……フー…。
私は立ち上がった。
「……校庭行くか」
明日はまた、波乱の1日になりそうだ……。
私は走って校庭へと向かった。