第2章 転校してきました!
ざわついていた教室が静かになる。
「こんにちは。東尾京香といいます。宜しくお願いします」
すごく嬉しい、けど………
私はすぐに帰らなきゃならないんだよね。
「東尾さんの席は…そうですねえ。奥田さんの後ろにしましょうか。机増やしておきましょう」
と言われたかと思うとマッハで机が用意された。
きちんと手入れもされている。
少し驚いたけど想定内…に近い。
「…ありがとうございます、先生」
ニコリと笑って席につく。
「さて朝の会を終わりに」
「東尾さーん」
またもや殺せんせーの言葉は遮られた。
「……なんですか、前原くん」
私は言葉を遮った人の名を呼んだ。
前原くんは少し驚きの顔をした後、ニヤリと笑った。
他の人達も不審気な顔でこちらを見る。
えーと…何かしたっけ!?
「俺らもまだこのタコセンセーのマッハに慣れてないのにさ、なんでそんな普通の顔してるの?」
それは、漫画で予習してたから……!!!
「……それは、昨日聞かされていたので…」
「なんで昨日転校してこなかったの?」
「…家庭の事情です」
矢継ぎ早に質問が来る。
「……じゃあさ」
前原くんはこちらを軽く睨むようにして質問してきた。