第14章 自律思考固定砲台の転校生
刹那、殺せんせーの指がバチンと飛んだ。
「……!」
殺せんせーの触手を破壊した……二人目の生徒。
「右指先破壊、増設した副砲の効果を確認しました」
皆が焦りと戸惑いの目で砲台を見つめる。
「次の射撃で殺せる確率、0.001%未満。次の次の射撃で殺せる確率、0.003%未満。卒業までに殺せる確率、90%以上」
……殺せる、かも。彼女なら……ううん、必ず。
でも、知らない。これを開発した人も、自律思考固定砲台という最高知能すらも予測できない未来。ここは暗殺に適した環境ではあるが、暗殺者中心ではない。
ここは、暗殺教室。
生徒が中心の…『学校』なんだから。
「よろしくお願いします、殺せんせー。続けて攻撃に移ります」
狂気を感じる笑顔を振りまいて、またも機械音を出した砲台。
私は少しの嫌悪感をもって自律思考固定砲台を見つめた。