第14章 自律思考固定砲台の転校生
殺せんせーはさも当然のように避ける。
マンガではスローだったけど……チョークで思い切り弾いてるのが何となくでしか見えない。
は、はやっ!!
「ショットガン4門、機関銃2門。濃密な弾幕ですが、ここの生徒は当たり前にやってますよ」
銃弾がバチバチと黒板に当たる最中に殺せんせーの声だけが透き通るように聞こえる。みんなも各々目を隠したり顔を背けたりで対応。
「それと、授業中の発砲は禁止ですよ」
殺せんせーの言葉に、銃をしまう自律思考固定砲台。
「気を付けます。続けて攻撃に移ります」
ブゥン、という機械独特の音が響く。
「弾道再計算、射角修正。自己進化フェイズ5‐28‐02に移行」
……彼女は、進化する。
私は頭の中で反芻した。
AIも、構造も、自らの手で。
もう1度銃を向ける自律思考固定砲台。舐めた顔をしている殺せんせー。
「…………こりませんねぇ」
殺せんせーは笑顔で銃を見つめた。