第13章 修学旅行の時間!
「……目、腫れちゃったわね」
あれからどれだけ泣いただろうか。
少しだけ部屋から離れた所に連れていってくれたイリーナ先生は、そう呟いた。
「……うん」
声も少し…枯れちゃったかな。
「…溜めすぎなのよ、あんた。私くらい色々出しなさいよ」
「いや、イリーナ先生くらい出したらやばいと思うけど」
「何ですって!!?」
イリーナ先生が目を三角にして怒る。
「……ふふ、ありがと! イリーナ先生!!」
「! …ふん、別にいいわよ。」
少し頬を染めながら目をそらすイリーナ先生は、流石というかなんというか、とても絵になる。
「水もってくるから、落ち着いたら部屋に戻りなさい」
そういってイリーナ先生は立ち去った。
私はぼんやりとその後ろ姿を見つめた。
「……疲れた…」
でも、すごくスッキリした。
「……ありがとう…」
醜い掠れた声で、私はもう1度呟いた。