第13章 修学旅行の時間!
5分程度で私は話し終えた。
「……バカにする?」
「する訳ないでしょう」
イリーナ先生はピシャリと言い放った。
「……菜津も好き、でも仁くんも好き。帰りのバスは震える声隠しておめでとうって言った。付き合ってるの知ったから、あきらめられるかなとも思った」
自然と涙が込み上げる。
「……でも、ムリだった!! あれから1ヶ月ぐらい一緒に部活やって、一緒に楽しい会話して…諦められなかった!!」
あまり大きな声を出すとうるさいとはいえ後ろの大部屋に聞こえてしまうかもしれない。
私は声をこらえて涙をこぼした。
最後の大会。
関東大会までいって、一緒に銀メダルと銅メダルをとった時の感動は忘れない。
2人でハイタッチして、笑った。
「また一緒に卓球やろうって…お前ぐらい強い奴他には絶対いないって言ってくれたの!! 強い奴じゃなくて……ひ、仁くんの、好きな人になりたかった……!!」
しゃっくりあげ、イリーナ先生の大きい胸にドンと頭を押し付ける。
イリーナ先生はいつまでも私の頭を撫でてくれた。