第1章 まさか!私がトリップ!!?
おはようございますこんにちはこんばんは。
いや今はおはようの時間なんですが。
私の名前は東尾京香。暗殺教室の皆と同じ中学3年生! ひがしおきょうかって読みます!
皆よろしくね!!!
……なんてそんな悠長なこと言えない状況です…。
「遅刻するっ!!!!」
「もう〜! 京香が寝坊するからでしょ〜!」
隣を走るのは親友の菜津。
家がまあまあ近くて朝はいつも一緒に登校してる。
「今日もどうせ暗殺教室読んでたんでしょ〜!」
「なんでわかったの!!?」
「だっていつもそうだもん〜京香が寝坊する時は、ね!」
「あう……」
「でも半年位前に完結したよね? アニメも」
「うん! でもその後の話とか想像でお腹いっぱいだし何度でも読み返せるよ〜!!」
「あ、そう」
「冷たっ! この空気のように!」
菜津はほわほわした見た目に反して足が速い。息を切らしながら喋る。
「はいはい冗談はおいといて! 寒いのは冬だから仕方ないでしょ! それよりも1限国語よ〜? 永川先生に怒られちゃう!」
「あ〜あのハゲ…じゃなくておじいちゃん先生ね! 確かに怒られるなあれ……よし、マッハで走るよ!!」
「うん!」
「…って菜津はや!! ま、まってよ〜!」